COMPOUND INTEREST SIMULATION
複利シミュレーション
月1万・3万・5万を10年〜30年
積み立てたらいくらになる?
アインシュタインが「人類最大の発明」と呼んだ複利の力。
あなたの積立額×年数で、将来の資産を今すぐ計算します。
「毎月3万円を積み立てたら、30年後にはいくらになるんだろう?」「年利5%って、実際にどのくらい増えるの?」「複利ってよく聞くけど、単利と何が違うの?」投資を始める前に、「自分の積立がどのくらいの資産になるのか」を数字で知りたいという気持ちは当然です。この記事では、月1万円・3万円・5万円・10万円の4パターン、年利3%・5%・7%の3パターン、10年・20年・30年の3パターンを組み合わせた全36通りのシミュレーションを一覧表で公開します。自分の条件に近い数字を見つけて、将来の資産をイメージしてください。
この記事でわかること
- 複利と単利の違いなぜ複利は「雪だるま式」に増えるのか
- 月1万・3万・5万・10万円×年利3%・5%・7%×10年・20年・30年の全36通りシミュレーション
- 「72の法則」で資産が2倍になる年数を暗算する方法
- 複利効果を最大化するための3つのポイント
- 新NISAで非課税になる金額のシミュレーション
- 複利に関するよくある誤解と注意点
藤井拓也より(元メガバンク行員・2級FP技能士)
銀行員時代、窓口に来た60代の男性にこう言われたことがあります。「30年前に毎月3万円を積み立てていたら、今頃3,000万円になっていたんですよね……」。電卓を叩いて一緒に確認しました。年利5%で月3万円×30年=約2,497万円。その方の表情が忘れられません。
「もっと早く始めればよかった」この言葉を銀行窓口とFP相談で合計100回以上聞きました。でも裏を返せば、今から始める人は30年後に「あの時始めてよかった」と言えるのです。この記事のシミュレーションが、あなたの「始めるきっかけ」になれば嬉しいです。
複利とは?単利との違いをわかりやすく解説
複利を理解するために、まず「単利」と「複利」の違いを見てみましょう。
単利(Simple Interest)
元本に対してのみ利息がつく。利息は毎年同じ額。
例:100万円を年利5%で運用
→ 毎年5万円の利息
→ 10年後:100万円+(5万円×10年)=150万円
複利(Compound Interest)
元本+前年の利息に対して利息がつく。利息が利息を生む。
例:100万円を年利5%で運用
→ 1年目5万円、2年目5.25万円、3年目5.51万円…
→ 10年後:約163万円(単利より13万円多い)
10年で13万円の差。「たった13万円?」と思うかもしれません。しかし、これが20年、30年になると差は劇的に広がります。
| 運用期間 | 単利(年利5%) | 複利(年利5%) | 複利が上回る金額 |
|---|---|---|---|
| 10年 | 150万円 | 約163万円 | +13万円 |
| 20年 | 200万円 | 約265万円 | +65万円 |
| 30年 | 250万円 | 約432万円 | +182万円 |
30年後の差は182万円。同じ100万円、同じ年利5%なのに、「利息に利息がつく」だけでこれだけの差が出る。これが複利の威力です。よく「雪だるま式に増える」と表現されますが、まさにその通り。小さな雪玉(元本)が転がるうちに、雪(利息)がどんどんくっついて、後半になるほど巨大化するのです。
「72の法則」資産が2倍になる年数を暗算する方法
複利の計算は電卓やシミュレーションサイトで簡単にできますが、暗算で「だいたいの目安」を知る方法があります。それが「72の法則」です。
72の法則
72 ÷ 年利(%)= 資産が2倍になるおおよその年数
| 年利 | 計算式 | 資産が2倍になる年数 | 該当する投資例 |
|---|---|---|---|
| 0.001% | 72 ÷ 0.001 | 約72,000年 | 普通預金 |
| 0.1% | 72 ÷ 0.1 | 約720年 | 定期預金 |
| 3% | 72 ÷ 3 | 約24年 | 債券ファンド・バランスファンド |
| 5% | 72 ÷ 5 | 約14.4年 | 全世界株式インデックス(長期平均) |
| 7% | 72 ÷ 7 | 約10.3年 | S&P500(長期平均) |
普通預金(年利0.001%)で資産を2倍にするには72,000年。人類の文明が始まってからの時間をはるかに超えます。一方、全世界株式インデックス(年利5%)なら約14年。同じ100万円でも、「どこに置くか」で72,000年と14年という天文学的な差が生まれるのです。

完全版|月額×年利×期間の全36通りシミュレーション
ここからが本題です。自分の状況に近い条件を見つけて、将来の資産額をイメージしてください。
年利3%(控えめな想定債券混合・バランスファンド向き)
| 月額積立 | 元本 | 10年後 | 20年後 | 30年後 |
|---|---|---|---|---|
| 月1万円 | 120 / 240 / 360万円 | 約140万円 +20万円 |
約328万円 +88万円 |
約583万円 +223万円 |
| 月3万円 | 360 / 720 / 1,080万円 | 約419万円 +59万円 |
約985万円 +265万円 |
約1,748万円 +668万円 |
| 月5万円 | 600 / 1,200 / 1,800万円 | 約699万円 +99万円 |
約1,642万円 +442万円 |
約2,914万円 +1,114万円 |
| 月10万円 | 1,200 / 2,400 / 3,600万円 | 約1,397万円 +197万円 |
約3,283万円 +883万円 |
約5,827万円 +2,227万円 |
年利5%(標準的な想定全世界株式インデックス向き)
| 月額積立 | 元本 | 10年後 | 20年後 | 30年後 |
|---|---|---|---|---|
| 月1万円 | 120 / 240 / 360万円 | 約155万円 +35万円 |
約411万円 +171万円 |
約832万円 +472万円 |
| 月3万円 | 360 / 720 / 1,080万円 | 約466万円 +106万円 |
約1,233万円 +513万円 |
約2,497万円 +1,417万円 |
| 月5万円 | 600 / 1,200 / 1,800万円 | 約776万円 +176万円 |
約2,055万円 +855万円 |
約4,161万円 +2,361万円 |
| 月10万円 | 1,200 / 2,400 / 3,600万円 | 約1,553万円 +353万円 |
約4,110万円 +1,710万円 |
約8,323万円 +4,723万円 |
年利7%(楽観的な想定S&P500の過去実績に近い水準)
| 月額積立 | 元本 | 10年後 | 20年後 | 30年後 |
|---|---|---|---|---|
| 月1万円 | 120 / 240 / 360万円 | 約173万円 +53万円 |
約521万円 +281万円 |
約1,220万円 +860万円 |
| 月3万円 | 360 / 720 / 1,080万円 | 約520万円 +160万円 |
約1,563万円 +843万円 |
約3,661万円 +2,581万円 |
| 月5万円 | 600 / 1,200 / 1,800万円 | 約867万円 +267万円 |
約2,605万円 +1,405万円 |
約6,101万円 +4,301万円 |
| 月10万円 | 1,200 / 2,400 / 3,600万円 | 約1,734万円 +534万円 |
約5,210万円 +2,810万円 |
約1億2,203万円 +8,603万円 |
注意:年利7%は「保証」ではありません
S&P500の過去30年の平均リターンは年利約10%ですが、インフレ率を差し引いた実質リターンは約7%。ただし将来も同じリターンが続く保証はありません。シミュレーションはあくまで「目安」として捉えてください。控えめに見積もって年利3〜5%で計画するのが安全です。

シミュレーションから読み取れる3つの重要ポイント
複利効果は「後半」に爆発する
月3万円×年利5%の場合を見てください。
- 最初の10年:運用益+106万円
- 次の10年(10年→20年):運用益+407万円(=513万円-106万円)
- 最後の10年(20年→30年):運用益+904万円(=1,417万円-513万円)
最後の10年だけで、最初の10年の約8.5倍の運用益が生まれています。複利は「長く続けた人だけに与えられるボーナス」。途中でやめると、このボーナスを受け取れません。
「時間」の効果は「金額」の効果を上回る
比較してみましょう(年利5%)。
Aさん:月1万円×30年
元本360万円 → 約832万円
Bさん:月3万円×10年
元本360万円 → 約466万円
同じ元本360万円なのに、Aさんのほうが366万円も多い。月額はBさんの3分の1なのに。金額を3倍にするより、時間を3倍にするほうが効果が大きい。これが「早く始めることの最大のメリット」です。
年利1%の差が30年で数百万円の差になる
月3万円×30年で比較してみましょう。
| 年利3% | 約1,748万円 | |
| 年利5% | 約2,497万円 | 3%比で+749万円 |
| 年利7% | 約3,661万円 | 3%比で+1,913万円 |
年利3%と7%の差は30年で約1,913万円。年利はコントロールできませんが、手数料(信託報酬)はコントロールできます。信託報酬1.5%のファンドと0.05%のファンドでは、実質リターンに約1.45%の差。30年で数百万円の差になりえます。だからこそ「手数料が安いインデックスファンドを選ぶ」ことが重要なのです。
複利効果を最大化するための3つのルール
できるだけ早く始める
複利は「時間×金額×利率」の掛け算。3つの中で最もインパクトが大きいのは「時間」。25歳で月1万円を始めた人は、35歳で月3万円を始めた人に勝つ可能性がある。1年でも、1ヶ月でも早く。「今日」が最善のタイミング。
途中で引き出さない
複利効果は「雪だるま」。転がしている途中で雪を取ってしまうと、そこからの成長が大幅に遅れる。投資に回したお金は「ないもの」として扱い、生活防衛資金は別に確保する。途中で引き出す必要がないようにしておくことが、複利を最大化する鍵。
手数料を最小化する
信託報酬は毎年、資産全体から差し引かれます。つまり信託報酬も「逆複利」で効いてくる。0.05%と1.5%の差は30年で数百万円。「たった1%の差」が複利で増幅されるため、コストの低さは投資成績に直結します。ネット証券でeMAXIS Slimシリーズを選ぶのが最もコスト効率が高い。
年齢別|「今から始めたらいくらになる?」シミュレーション
「自分の年齢だと、今から始めてどのくらいになるのか」が気になりますよね。年齢別に、65歳まで積み立てた場合のシミュレーションです(年利5%)。
| 現在の年齢 | 65歳までの年数 | 月1万円の場合 | 月3万円の場合 | 月5万円の場合 |
|---|---|---|---|---|
| 25歳 | 40年 | 約1,526万円 (元本480万円) |
約4,578万円 (元本1,440万円) |
約7,630万円 (元本2,400万円) |
| 30歳 | 35年 | 約1,136万円 (元本420万円) |
約3,407万円 (元本1,260万円) |
約5,678万円 (元本2,100万円) |
| 35歳 | 30年 | 約832万円 (元本360万円) |
約2,497万円 (元本1,080万円) |
約4,161万円 (元本1,800万円) |
| 40歳 | 25年 | 約596万円 (元本300万円) |
約1,787万円 (元本900万円) |
約2,978万円 (元本1,500万円) |
| 45歳 | 20年 | 約411万円 (元本240万円) |
約1,233万円 (元本720万円) |
約2,055万円 (元本1,200万円) |
| 50歳 | 15年 | 約267万円 (元本180万円) |
約802万円 (元本540万円) |
約1,336万円 (元本900万円) |
25歳×月3万円と50歳×月3万円の差は約3,776万円。25年の「時間の差」は金額では埋められない。50歳が月3万円で1,233万円を作るのに対し、25歳なら同じ月3万円で4,578万円。3.7倍の差です。
ただし、50歳から始めても15年で約802万円(月3万円の場合)。老後2,000万円問題の4割をカバーできます。「遅すぎる」ことはない。ただ「早いほど有利」なだけ。何歳であっても「今日」が残りの人生で一番若い日です。
複利に関するよくある誤解と注意点
❌ 誤解:複利なら必ず増え続ける
複利は「リターンがプラスの場合に」効果を発揮します。投資対象が長期的に下落し続ければ、複利は「損失が損失を生む」方向にも働きます。だからこそ、長期的に成長が見込める全世界株式インデックスのような投資対象を選ぶことが重要です。
❌ 誤解:毎年一定のリターンが出る
この記事のシミュレーションは「年利5%が毎年一定で続く」前提ですが、実際の株式市場はある年は+20%、ある年は-15%と大きく変動します。「長期平均」として年5%程度になるのであり、毎年5%ずつ増えるわけではありません。短期的なマイナスは必ず起きるものとして心構えしてください。
❌ 誤解:複利は投資初心者には関係ない
むしろ初心者こそ複利の恩恵を受けやすい。なぜなら、初心者は「これから始める」=「時間が最も長い」から。プロの投資家が高度なテクニックで稼ぐのに対し、初心者は「時間」という最大の武器を使って、コツコツ複利で増やす。シンプルだけど最も確実な方法です。
❌ 誤解:手数料は小さいから気にしなくていい
複利が「プラス方向」に効くのと同様に、手数料も「マイナス方向」に複利で効きます。信託報酬1.5%のファンドは、毎年資産全体から1.5%が差し引かれる。30年間で失うコストは数百万円に。「たった1%」の差が複利で増幅されるため、低コストのファンドを選ぶことは投資成績に直結します。

ライフプラン別|「いくら積み立てればいい?」逆算シミュレーション
「将来いくらほしいか」から逆算して、毎月の必要積立額を計算しました。年利5%で計算します。
| 目標金額 | 目的の例 | 10年で達成 | 20年で達成 | 30年で達成 |
|---|---|---|---|---|
| 500万円 | 子どもの大学資金 | 月約3.2万円 | 月約1.2万円 | 月約0.6万円 |
| 1,000万円 | 住宅の頭金 | 月約6.4万円 | 月約2.4万円 | 月約1.2万円 |
| 2,000万円 | 老後資金(2,000万円問題) | 月約12.9万円 | 月約4.9万円 | 月約2.4万円 |
| 3,000万円 | 余裕のある老後 | 月約19.3万円 | 月約7.3万円 | 月約3.6万円 |
老後2,000万円問題を30年で解決するなら月約2.4万円。10年で解決しようとすると月約12.9万円。早く始めれば、必要な月額は5分の1以下になる。これが「もっと早く始めればよかった」の正体です。FP相談で60代のお客さんが後悔する理由が、この逆算シミュレーションに凝縮されています。

新NISAで非課税になる金額のシミュレーション
複利で増えた運用益に通常かかる税金(20.315%)が、新NISAならゼロになります。その効果を数字で見てみましょう。
| 条件(年利5%×30年) | 運用益 | 通常課税なら税金 | 新NISAで手元に残る追加額 |
|---|---|---|---|
| 月1万円×30年 | +472万円 | 約96万円 | +96万円 |
| 月3万円×30年 | +1,417万円 | 約288万円 | +288万円 |
| 月5万円×30年 | +2,361万円 | 約480万円 | +480万円 |
月5万円×30年で約480万円の節税。この480万円は「何もしなくても手に入るお金」。新NISAを使うか使わないかの違いだけ。複利で増えた利益を丸ごと手元に残すために、新NISAは絶対に使うべきです。
よくある質問
まとめ
複利とは「利息が利息を生む」仕組み。時間が長いほど、利率が高いほど、その効果は加速度的に大きくなります。月3万円×年利5%×30年で約2,497万円。運用益1,417万円が元本1,080万円を上回るこれが複利の力です。
- 72の法則:72÷年利=資産が2倍になる年数。年利5%なら約14年で2倍
- 複利効果は「後半」に爆発する。最後の10年の運用益は最初の10年の8倍以上
- 時間の効果は金額の効果を上回る。月1万円×30年 > 月3万円×10年
- 手数料1%の差は30年で数百万円に。低コストのインデックスファンドを選ぶ
- 新NISAを使えば運用益が丸ごと非課税。月5万円×30年で約480万円の節税効果
「もっと早く始めればよかった」僕が100回以上聞いたこの言葉を、あなたに言わせたくありません。今日から1万円の積立を始めれば、30年後の「始めてよかった」が待っています。始め方がわからない方は資産運用の始め方ガイドを、少額から始めたい方は少額投資の始め方を、ドルコスト平均法の仕組みを知りたい方はドルコスト平均法の解説記事もあわせてお読みください。


